石原知事、名護市長選の結果で政府に皮肉(産経新聞)

【石原知事会見詳報(2)】

 −−本日、新銀行東京が仁司泰正・元代表取締役ら旧経営陣2人に損害賠償請求を起こすそうだが報告はあったか?

 「聞いてました。結構なことじゃないですか」

 −−当初は法的責任が112億円だったが、請求額は5億円だがどう思うか

 「分かりません。私は法律家じゃありませんから。銀行に任せていますから。はい」

 −−累積赤字1千億円を出した最大の責任者として知事も2人の名前を挙げられてきたわけですが。最終的に5億円で責任を問われる…

 「分かりません。法律家じゃありませんから。どういう形でそうなったかね。法律の専門家に聞いてください。ただ裁判を厳粛に見守りたいと思います」

 −−報告を受けたのはいつか?

 「今日(29日)の夕方に日銀で記者会見で発表するという話を昨日聞きましたけれども。漏れたみたいですな」

 −−都は新銀行の大株主。知事は了承するのか…

 「分かりません。弁護士に相談してやっていることですから。はい」

 −−知事が中小企業を支援したいと新銀行を託した仁司氏を訴える事態をどう思うか

 「非常に残念ですな。私は、3人か4人かいた候補の中からあの人を選んだという報告を受けて『ああ、そうですか』って了承しただけですけれど。その後、経団連の会長をしていた奥田君に会ったとき、彼が『今度、(新銀行に)行った仁司君は非常に優秀な人材で、問題のあった高速道路の事業団の総裁が辞めたあとに据えようと思っていた』というから、『そんなに立派な人物なのか』って。『だから大事にしてくれ』って言われて『いや、私も期待してるよ』といったら、反して、ああいう体たらくでしたね」

 −−沖縄県の名護市長選で基地受け入れ反対派が勝利したが、民意と国防という困難な問題について見解を

 「国防は国家の命運を非常に左右するんでね、非常に重大な問題ですからね。一地方の意思で左右されることはもともとあってはならないと思うけど。選挙の結果が大事って言ったのはもともといまの政府じゃないの? 総理大臣が暗に盛んにそういうことを言ったじゃないか。結局、ああいう形になってね、大きな拘束力を持つようになると。官房長官(の発言)はともかくとして」

 「結びつけるわけじゃないけれども、いま永住外国人に地方参政権を与えるというのは、こういうところが危惧(きぐ)されるということがあるわけですよ。あそこにある1つの価値観を持った外国人が集団移住してきて投票されたらどういうことになりますか?」

 「これは何も基地の問題だけじゃなしに、例えば昔にも、六ケ所村の再処理の問題なんかも賛否両論あった。限られた人口の町の重大な問題が一国を左右しかねないときに、そこに一部の組織が集団移住してね、そういう組織が問題を左右する投票の結果もたらしたら、これはとんでもないことになる。だからサッサと帰化してくれたらいいんですよ。日本に愛着あるならね」

 −−2月1日で避難命令解除で5年を迎える三宅島の現状について

 「災害があった直後の島の変わりようってのは…。ガスがじわじわ下りてきて何年かたったら山の森林だけじゃなしに港の方の森林まで漂白されちゃった。これは怖いですよね、今でも続いている。こういう悪条件の中で島民の方が頑張ってくれている。非常に尊いし気の毒だと思うけれども」

 「同時に私、心配しているんですよ。年配も方も多いですしね。あの大きな木が枯れてしまう。それがじわじわ下りてきた。この地域は安全とかそうでないとか言われているけれども、人が住んでいる地域でも木がずいぶん漂白されてますからね。こういうことがいつまで続くか予測が立たない。それに実に見事に、17年、18年サイクルで(三宅島の火山は)必ず爆発する。統計を取ってみるとね」

 「そこに住むなとは言わないが、自然の暴力、悪しき影響というのは本当に人間の力では阻止できないんでね。これは怖いですよ。僕は眺めていてハラハラしますよ。できるだけのことをね、都としてさせていただきますけどね。かといって都民は三宅島の島民だけじゃないんでね。そのバランスも考えなきゃならん。うーん。これは行政として本当に頭が痛いね」

 「日本は世界最大の火山脈の上にある。私は三宅島の災害の直前に就任して、あのとき、火山専門の学者に聞いたら、ミッドウェーから真東に日本に向かって1000マイルきたところに最初の海底活火山があって、これは日本人が見つけたんだけんどね。それがずっと日本列島に沿ってアラスカまで走ってる。最初の一番南の海中活火山の名前が神武天皇の神武。それで一番あとのアラスカに近いところの海底火山の名前も忘れちゃったけれども、江戸時代の天皇の名前だそうだよ」

 「それまで、ずーっと海底活火山が続いているそうだよ。まあそういう地政学的な位置にあるんで、三宅島もその一端ですが。東京都に何ができるかっても何もできないね。ただ統計の上であと10年足らずで噴火が起きるって予告する以外にないでしょ」

 −−帰島した人が高齢化して医療問題や、若い人でも子供を教育する場がないようだが。単純に補助金を出す生活再建以外のことを考えているのか

 「できません、そんなこと。かなうもんじゃないです」

 −−三宅島は今後どうなるのか

 「君に教えてもらいたいね。神様だったら。分からんね、これは本当に。何年先に起こるかわからん。今までの経験だったら必ず起きるんだ。ごくごく最近また起こる。それを覚悟でみんな住んでいるんだろうけれどね」

 「私が代議士辞めて、あることの取材で三宅島に行ったら、かつての知り合いがいまして『石原さん。もうじきこの島、地震が起きるよ』っていったら1年後に起きたね。経験はないがしろにできないし、それに引きずられて島の生活はできないでしょう。ある意味で覚悟して、たかもくくって、あそこを選んで住んでいるんだろうけど。恐ろしいし、気の毒ですよ。それ以上のことできないもの」

 −−島嶼(とうしょ)部の補欠選挙の結果についてどう思うか

 「(亡くなった都議の)川島忠一さんは素晴らしい政治家であったからね。島のために本当に大貢献した。彼の後援会の大勢が全面的に支持した候補者が当選したのは島にとって良かったんじゃないですか?」

 「島で育っていない(対立候補の)人間が外からぽっと来てね、島の独特な事情、先の三宅島の問題も含めて分かるわけないのだから。そういうことですよ。まあ、それから国民から見れば不愉快な不可解な政府中枢の人間たちの金の問題も響いたと思うね。響かないわけがないと思うよ」

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